2016年10月27日

南直哉さんの話と若住職さんの話 -2

(suite)
前回記事が長くなりそうだったので、いったん終わって、すぐに続きを書くつもりでしたが、時間が経つと途中から書き出すのは難しいですね。

さて、若住職さんのお話ですが、まず、わが家でのお盆の状況をお話しします。
宗派や地域、人によって風習は異なると思いますが、うちの場合は、良く言えばとてもシンプルです。
お寺は、浄土真宗本願寺派です。

お寺から1か月ほど前に「8月〇日〇時頃お伺いします」という葉書が届いて、小さな仏壇にお花などのお供え物の準備をしますが、近くに親類がいないこともあって、人が集まったり会食をしたりすることはありません。
出席者は私と嫁、そして子どもが家にいる日だと子どもが加わるといった按配です。

冊子を配って、みんなでお経を唱和することもありません。
若住職さんが猛暑の中、スケジュールを組んで自分で軽自動車を運転して檀家を回ってくださるので、滞在時間も短くなります。



今頃になって気がついたんですが、若住職さんがお経を上げる時、前段は経典を漢字で読んでいるようで難しくてよく分からないのですが、終わりの方はお経ではなく普通の言葉で語っておられました。
前段で、「無明」という言葉が何度か出てきたので、その日の直前まで読んでいた五木寛之さんの「私訳 歎異抄」を思い出した。

『阿弥陀仏とは、数ある仏のなかでも、わが名を呼ぶすべての人びとをもれなく救おうという誓いをたて、厳しい修行のもとに悟りをひらいた特別の仏であるとされる。
阿弥陀とは、Amitayus(アミターユス:永遠の時間)、Amitabha(アミターバ:限りなき光明)を意味し、その誓いを本願、その名を呼ぶことを念仏という。』
(「私訳 歎異抄」PHP文庫から)

ふと、阿弥陀仏を知らない人、例えば他宗派、神道、クリスチャン、宗教に関心のない人など、念仏を唱えないの人は救われないのかという疑問が浮かんだ。

少し話が飛躍しますが、欧米人はキリスト教が中心だと思うので、仏教に関心がある人は少ないと思う。
鈴木大拙が英語の書物で『ZEN』を広めましたが、臨済宗なので阿弥陀仏は出てこない気がする。

そう言えば、地元の名刹に友人と庭園を観に行った時、たまたま廊下に出てきた作務衣を着た若い修行僧と出くわし、「こんにちは」と言われ「こんにちは」と答えたことがある。
青い目の女性の修行僧だった。
髪は剃髪ではなく短く刈っていたが、そのお寺はやはり臨済宗のお寺だった。


それで私は、阿弥陀仏は心の広い仏様なので、念仏を唱えなくても御心にかなった人は皆救われるのだろうと勝手に思っています。

お経が終わってお茶の時間に若住職にこのことを尋ねてみたところ、『それは「縁」でしょうね』と答えられた。
時間がなくてそれ以上のお話はなかったが、何となく納得できた。
阿弥陀仏に縁あって出会うということではないと思う。

私の勝手な考えですが、因果律の考えからすると、良い種からは良い果実がもたらされると思うが、それがいつ実現するのか、あるいはこの世で実現されるかどうかは分からない。
あの世は時空を超えるといっても、無限大に近いところで(言葉に矛盾がありますが)もたらされるのであれば、実現しないことに近い。

植物の種子に譬えると、良い種が土の中にあっても、適切な温度、空気や水、太陽の光などがないと、芽を出して生長し、果実を得ることはできないのではないか。
それらの条件を恐らく「縁」というのではないかと思う。
ただ、この世で起こることと、あの世のことを一緒に語るのは、親鸞聖人が言ったこととは異なるかも知れない。


『仏教徒の中に「実存」ということを主張される方がおられるようですが…』と躊躇いながら訊いたところ、
『仏教だけでなく、他の宗教でもおられますよ』とあっさりしたものだった。

『南直哉さんという曹洞宗のお坊さんが、「実存」に基づいたお話をブログなどでされています』と言ったら、意外にも若住職さんは南直哉さんをご存じであり、仏教界で影響力を持つ偉いお坊さんであることを知らされた。
※再読してみて、最後の文が正確でなかったので、追記します。
若住職さんは、南直哉さんの年齢などはご存じなかったので、そんなに詳しく知っている訳ではないようです。
南直哉さんのブログを見たこともないと思います。
また、「仏教界で影響力を持つ偉いお坊さん」というのは、若住職さんが直接言ったのではなく、私が端的にそういう意味に受け取ったということです。
ただ、仏教界のことは分かりませんが、若住職さんが他宗派の僧侶の発言などをご存じだったので、南直哉さんの影響力が大きいのは間違いないと思います。
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