2015年11月15日

珍しく法律の話

何日か前に、韓国の地裁で戦時中の「徴用」とかで、新日鉄住金に1人あたり1億ウォンを賠償するよう命じる判決が出たとの報道がありました。「またか」という感じですが、条約を無視して権力者や世論におもねた判決が出るようでは、まだまだ近代国家にさえ至っていないと言わざるを得ません。
                                            
日本では明治24(1891)年に「大津事件(ロシア皇太子傷害事件)」というのがあって、強国ロシアを敵に回すことはできないので、犯人を死刑にせよとの日本政府内外からの強い圧力が大審院にありましたが、結局、刑法に規定のない罪を科すことはできないとして、無期懲役の判決が下されました。このことにより、特に先進諸国の間で、日本が近代国家になりつつあるとの認識が広まったようです。

私は法学系の出身ではなく、法律のことは分からないのですが、上記の報道を見て、初めて受けた法学の授業を思い出しました。
当時の私は悪い意味でのニヒリズムで、「法律など人間が決めたものは大したものではない」と思っていました。今でもその傾向があります。

講義名は「憲法」でしたが、法学のことなど全く知らない学生相手のためか、憲法の話は殆どなく、「善意の第三者」、「宇奈月温泉事件」、「盗電の判決」や「民法関係」の話が多かったです。
この授業を時々さぼりながら1年間受けた訳ですが、最初の授業で「法の究極的な目的は、正義の実現である」と聞かされ、「えっ」と思い、そういう考え方もあるんだな、とこれには良い意味で驚きました。

法律に詳しい人から見ると、「表現や言葉がおかしい」と笑われるでしょうが、その授業などで印象に残っていることを自分なりに書いてみます。法律にもいろいろな解釈があるので、当時の講師の偏見もあったかもしれません。
(1) 遡及法の禁止
  例によっていい例が浮かばないんですが、例えば何らかの罪を犯して懲役1年の判決が出て服役した後、何年も経過して新しい法律で懲役5〜10年になったから、少なくてももう4年服役しろ、と言われるのはおかしいですよね。法の下の安定が脅かされます。韓国ではいくつか遡及法があるらしいですが。
何年も前に行ったことが罪に問われなかったのに、新しい法律ができたから有罪となったのではかないません。

(2) 条文に書いていないことは、処罰されない
  裁判官の気分で判決を出されてはかなわないので、まあ当然でしょう。時の経過とともに時代に合わなくなった法律は、暴対法、違法ドラッグに関する法律、電子機器を介した著作権に関する法律などのように、次々と改正されていっているようです。民法には、まだカタカナのところがあると思いますが。
最近、少年による凶悪事件が度々報道され、コメントを見てみると「こんな奴は死刑だ」という声もありますが、「少年法を改正すべきだ」という声の方が多く、やはり日本人は民度が高いんだなぁと思います。

(3) 国会議員の不逮捕特権と歳費の支給
  国会の会期中は、国会議員は現行犯以外は逮捕されないという特権があります。また今年だったかどうかよく覚えていないんですが、ある国会議員が勾留(でよいのでしょうか?)され、その間の歳費も支給されたために、netでは「何故支給するのか」といった批判のコメントが多かったのを覚えています。気持ち的には分かります。
現政権では大丈夫でしょうが、将来の政権が与党が圧倒的多数を誇ることを盾に取って、単独で法案をバンバン成立させることができるようになった場合、野党の政治活動を封じ込める法案を成立させて野党議員を逮捕し、その間歳費も支払わないということになれば、その議員は生活も政治活動もできなくなると思います。
このことをバリバリの法学部出身の知人に尋ねたところ、「そういう考え方もあるね」とあっさりかわされました。結局、国民の代表ということで特権があったり優遇されているので、国民はしっかり自分で考えて投票しましょう、というところに行き着くのでしょうか。

※ドラック→ドラッグに修正
タグ:法律
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